フランス・ドイツ国境の町ストラスブールは6世紀に初出のストラステブルグム、あるいはストラティブルグム(両者ともラテン語)。
その名はガリア(ローマ人が名付けたフランスの古名)とゲルマニア(ドイツの古名)を隔てながら接する「街道の町」に由来する。
アルザス地方はたびたび仏独の戦場となり、ストラスブールはそのつど戦勝国の帰属となったが、1949年この地に欧州議会が
創設された。現在ではEUの政治経済の意思疎通機関の役目もはたし、会議場前にはヨーロッパ各国の旗が立っている。
855年〜1681年は神聖ローマ帝国に属し、16世紀にはドイツ人文主義の主要都市にもなったが、グーテンベルクが滞在した
1434−47年に革新的印刷技術を導入したことがストラスブールの名を高めた。
フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」はルージェ・ド・リールが、最初「ライン軍の歌」として市長フレデリック・ド・ディトリックの委嘱により
ストラスブールで作られたという。